日藝とは 日藝賞

日藝賞

在学生、教職員などが中心となって選考する「日藝賞」は、著しく日藝の名声を高め、
その業績が社会に貢献し、芸術を志す学生に夢を与える人物に贈られています。

各界に多彩な人材を輩出していることで知られる日藝。特にメディアやクリエイティブの世界には出身者が多く、仕事を介して同級生や先輩・後輩と偶然に出会うケースも多いようです。そんな事実に着目し、校友とのつながりを深めるために創設されたのが『日藝賞』。全ての日藝出身者を対象にその年に最も活躍した人物を独自に表彰することで、出身者への敬意を表すとともに、在学生への励みとしています。まだ形になっていない表現への衝動を、よりよいカタチで表現してほしい。そのためのフックになれば…。そんな「遊び心」が現れた日藝ならではの賞なのです。

第2回 日藝賞

日藝賞は、芸術学部と校友とのつながりを深めることを目的として、2006年に創設されました。受賞対象者は、中退者も含め芸術学部に在籍していた人すべて。活躍分野は一切問わず、著しく日藝の名声を高め、その業績が社会に貢献し、芸術を志す学生の夢の対象となる人に贈られます。 在学生、専任教職員、校友会役員の投票により候補者をノミネートし、最終的に日藝賞選考委員会で決定します。
第1回は、脚本家の三谷幸喜さんと俳優の佐藤隆太さんが受賞。そして、第2回は、写真学科卒業のドキュメンタリー写真家・大石芳野さんと、演劇学科出身のタレント・爆笑問題(太田光さん、田中裕二さん)が受賞しました。
江古田キャンパスの伝統ある大講堂の最後のイベントとして行われた授賞式には、大石さんと、爆笑問題の所属事務所社長で太田光さんの奥様である太田光代さんが出席。賞状、それぞれの名前を刻んだトロフィー等が贈られました。
また、仕事の都合で出席できなかった爆笑問題のお二人も、VTRで喜びのメッセージを寄せてくれました。

大石 芳野 ドキュメンタリー写真家

日藝で学んで活躍している人は、本当に大勢います。その中から私が選ばれるとは夢にも思いませんでしたので、身に余ることだと恐縮しつつも、たいへん嬉しく思っています。また、日藝で学んだ人たちや在学生の皆さん一人ひとりの励みになる日藝賞というものがあるということは、とても素晴らしいことだと思います。
私が写真学科にいたとき、ある先輩から「卒業して1年目に写真家として残るのは、ほんの一部だよ。10年経ったら、さらにその一部しかいない」と言われました。それで、10年経っても写真家でいられることを目標に頑張ってきたのですが、気がつくと40年も経っていました。 今の江古田のキャンパスも、私がいた頃とはまったく違います。2年後には、さらに新しく生まれ変わるということで、しみじみと歳月を感じますが、人生は長いです。その長い人生を有意義に過ごすために、今を大切にしてください。そして、背筋を伸ばし、地に足をつけて歩んでいってください。
私も、今回の受賞を機に、また大いに頑張りたいと思います。ときどきは、このキャンパスを訪ねることもあるでしょう。そのときは、ぜひ皆さんといろいろなことを話し合いたいと思います。よろしくお願いいたします。

PROFILE

1943年、東京都生まれ。1967年、日本大学芸術学部写真学科卒業と同時にフリーランスのカメラマンに。以来、40年にわたって、ベトナム、アフガニスタンなどの戦地で人々にカメラを向けてきた。 1982年『無告の民・カンボジアの証言』で日本写真協会年度賞受賞。2001年『ベトナム 凛と』で土門拳賞受賞。2007年、紫綬褒章受章。

【主な作品】

●出版『アフガニスタン戦渦を生きぬく』『HIROSHIMA半世紀の肖像』『夜と霧は今』『あの日、ベトナムに枯葉剤がふった』『パプア人いま石器時代に生きる』『カンボジア苦界転生』『沖縄 若夏の記憶』『生命の木』『コソボ破壊の果てに』『子ども 戦世のなかで』『魂との出会い』『黒川能の里~庄内にいだかれて』

爆笑問題 太田光・田中裕二/タレント

このたびは日藝賞をいただき、どうもありがとうございます。僕は日藝に3年いて2単位しか取れませんでしたが、大学生活はものすごく楽しかった。今回こうして賞もいただけて、何か恩返しができればいいなと思っていますので、学祭などにはぜひ呼んでください。ネタやります!(太田光さん)
卒業していない我々が賞をいただけるとは、日藝というのは本当に器の大きな大学だと思います。僕たちは、授賞式が行われた大講堂で24年前に知り合いました。1年しかいなかったけれど、僕にとってはとても思い入れのある母校です。今後ともよろしくお願いします!(田中裕二さん)
太田光は、受験のとき必要以上に暴れてかなり目立ったと聞いています。それを見ていて「これは確実に落とされるだろうな」と思っていたのが、田中裕二でした。 太田は、授業には出なかったけれど日藝で過ごす時間は大好きだったそうですし、田中も、1年のときに別の人と学祭で漫才をやり、高田文夫賞をいただいています。そういう、爆笑問題にとって原点ともいえる日藝から賞をいただけたのは、とても嬉しく思います。どうもありがとうございました。(太田光代さん)

PROFILE

太田 光  1965年、埼玉県生まれ。1984年、日本大学芸術学部演劇学科入学。
田中裕二  1965年、東京都生まれ。1984年、日本大学芸術学部演劇学科入学。
芸術学部在学中に出会い、1988年に爆笑問題を結成。同年『笑いの殿堂』でテレビデビュー。以降、順調にレギュラーを増やし、注目されている。1993年、NHK新人演芸大賞受賞。2006年、芸術選奨文部科学大臣賞放送部門受賞(バラエティジャンル史上初)

【主な作品】

●テレビ『サンデージャポン』『爆笑問題の検索ちゃん』『太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。』●ラジオ『火曜JUNK 爆笑問題カーボーイ』『爆笑問題日曜サンデー』●出版『爆笑問題の日本原論』『爆笑問題の学校VOW』『爆笑問題の「文学のススメ」』●ビデオ・DVD『爆笑問題のハッピー・タイム』『大爆笑問題』

日藝賞 歴代受賞者