日藝とは 教育方針
日本大学芸術学部では、教育目標を達成するためその教育方針を、下記のとおり定める。
卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)
日本大学芸術学部(学士(芸術))は、日本大学教育憲章に基づき、「日本大学の目的及び使命」を理解し、次表に示す「自主創造」を構成する「自ら学ぶ」、「自ら考える」及び「自ら道をひらく」能力に基づく本学部(学士(芸術))における能力を修得した者に、「学士(芸術)」の学位を授与する。
構成要素(コンピテンス) | 能力(コンピテンシー) | |
---|---|---|
DP1 | 豊かな知識・教養に基づく高い倫理観 | 芸術に関する豊かな知識と教養を基に、社会に対しての倫理観を高めることができる。 |
DP2 | 世界の現状を理解し、説明する力 | 日本及び世界の歴史や直面している問題を理解し、その多様性について説明することができる。 |
DP3 | 論理的・批判的思考力 | 得られる情報を客観的に捉え、論理的な思考、批判的な思考をすることができる。 |
DP4 | 問題発見・解決力 | 事象を注意深く観察して、自ら能動的に課題を発見し、芸術表現を通して解決策を提案することができる。 |
DP5 | 挑戦力 | あきらめない気持ちで、芸術分野の未来に向かって果敢に挑戦することができる。 |
DP6 | コミュニケーション力 | 他者の意見を聴いて、自分と異なる価値観を理解・尊重し、自分の考えを伝え、他者を納得させることができる。 |
DP7 | リーダーシップ・協働力 | 集団のなかで他者と連携しながら、リーダーシップを発揮することで、協働者の力を引き出し、その活躍を支援することができる。 |
DP8 | 省察力 | 謙虚に自己を見つめ、振り返りを通じて自己を高め、芸術表現に活かすことができる。 |
教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)
芸術学部(芸術)では、日本大学教育憲章(以下、「憲章」という)を基に、専門分野を加味した卒業の認定に関する方針に沿って21世紀における芸術の持つ社会的先導性にかんがみ、学科の各々の専門教育をさらに充実・発展させ、同時に、学科の垣根を越えた総合的な教育課程を編成し実施する。
下表の「憲章」に基づく卒業の認定に関する方針として示された8つの能力(コンピテンシー)を養成するために、芸術・文化全般にわたる初年次教育、芸術教養教育、専門教育、キャリア教育等の授業科目を各能力に即して体系化するとともに、講義・演習・実習・実技等の授業形態を組み入れた多様な学修方法による教育課程を編成し実施する。
また、学修成果の評価は、専門的な知識・技能および態度を修得する授業科目に関しては、授業形態や授業手法に即した多元的な評価方法により、各授業科目のシラバスに明示される学習到達目標の達成度について判定し、「憲章」に示される日本大学マインドおよび自主創造の8つの能力(汎用的能力)への達成度に関しては、卒業の達成を測るための授業科目の修得状況や到達度と学生自身による振り返り等をもとに段階的かつ総合的に判定する。
CP1 | 各学科専門科目の理論・歴史部門及び芸術教養科目、体育講義科目等を通じて、芸術に関する豊かな知識・教養を学び、倫理観を高める能力を育成する。 |
CP2 | 各学科専門科目の理論・歴史部門及び芸術教養科目、外国語科目等を通じて、グローバルな視点を持ち、日本及び世界の歴史や直面している問題を理解し、その多様性について、芸術の専門家として説明できる能力を育成する。 |
CP3 | 各学科専門科目の研究部門及び芸術教養科目等を通じて、様々な情報を基に論理的・批判的な思考やプロセスを持つ能力を育成する。 |
CP4 | 各学科専門科目の研究部門及び芸術教養科目等を通じて、世の中の事象を注意深く観察して問題を発見し、芸術表現を通して解決策を提案できる能力を育成する。 |
CP5 | 各学科専門科目の表現技術部門及び体育実技科目等を通じて、あきらめない気持ちで、芸術表現における様々な問題に果敢に挑戦する能力を育成する。 |
CP6 | 各学科専門科目の表現技術部門等を通じて、他者の意見を聴いて理解し、自分の考えを明確に伝え、他者を納得させることができる能力を育成する。 |
CP7 | 各学科専門科目の表現技術部門等を通じて、集団のなかで他者と連携しながら、リーダーシップを発揮することで、協働者の力を引き出し、その活躍を芸術の専門家として支援できる能力を育成する。 |
CP8 | 各学科専門科目の表現技術部門等を通じて、謙虚に自己を見つめ、振り返ることにより、自己を高め、芸術表現に活かすことができる能力を育成する。 |
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
日本大学芸術学部では、本学の教育理念である「自主創造」のもと、自ら学び、自ら考え、自ら道をひらく能力を持った人材を育成します。そのため、8つの芸術分野それぞれを強く志す人、創造性が豊かでコミュニケーション能力に富み、芸術全般にわたり強い関心を持つ人、自らが芸術家、クリエイターになることを真剣に考えている人を求めます。
選抜方法として、学部実施の入学者選抜においては、各学科の特性に基づき、小論文、作文や実技等による専門試験及び面接試験を実施して、受験生の適性や創造性を個別的かつ直接的に審査するよう心掛けています。
以上を踏まえた、各学科における受入れ方針は以下のとおりです。
写真学科では、写真における芸術表現を中心に学習を行うため、写真の歴史や理論を学び、写真表現の技法について考え、報道、広告、ポートレート、芸術等の多様な分野に対応し、それぞれの専門とする写真表現を創造できる人材を求めます。
映画学科では、映画・映像における芸術表現を中心に学習を行うため、映画・映像の歴史や理論を学び、映画・映像表現の技法について考え、それぞれの専門とする映画・映像表現を創造できる人材を求めます。
美術学科では、美術における芸術表現を中心に学習を行うため、美術の歴史や理論を学び、美術表現の技法や活動の在り方について考え、それぞれの専門とする美術表現を創造できる人材を求めます。
音楽学科では、西洋音楽を中心に学習を行うため、音楽の歴史や理論及び技法を学び、音楽表現について考え、それぞれの専門とする音楽表現を創造できる人材を求めます。
文芸学科では、創作、研究、ジャーナリズムにわたる多様な表現活動の学習を行うため、文芸の歴史や理論を基礎教養として学び、文芸史の意義や現代文学の表現方法について考え、次世代を担う文芸表現を創造できる人材を求めます。
演劇学科では、グローバルな視野から、劇場芸術及びそれに関連する実践について学習を行うため、演劇と舞踊の理論や歴史を現代社会とのつながりの中で学び、その技法についても考え、各自の専門とする表現を研究、創造できる人材を求めます。
放送学科では、情報時代の中心的役割を果たす「放送」を深く認識させる学習を行うため、放送に関する歴史や理論を学び、映像や音響、CMの表現について考え、放送を担うにふさわしい自由で豊かな表現を創造できる人材を求めます。
デザイン学科では、デザインにおける思考及び表現を中心に学習を行うため、デザインの歴史や理論を学び、デザイン手法について考え、それぞれの専門とする分野で新たなデザイン表現を創造できる人材を求めます。
日本大学芸術学部では、上記の学部及び学科における入学者受入れ方針に基づき、入学者選抜においては、試験区分により以下のとおり審査し、評価します。
1.一般選抜(全学科共通)
一般選抜では、A個別方式及びN全学統一方式においては、学力検査により大学生としての基礎学力到達度を審査します。また、A個別方式においては、学力検査とともに各学科の特性に基づいた専門試験及び面接試験等を実施して、受験生の適性や創造性を個別的かつ直接的に審査し、評価します。
2.そのほかの入学者選抜
本学部では、一般選抜のほかにも、出願資格の異なる多様な入学者選抜を実施しますが、なかでも総合型選抜は、学科ごとに求める学生像を示し、特色ある人材を受入れるよう心掛けています。試験科目については、原則として各入学者選抜共通のものですが、総合型選抜については、学科によりほかの入学者選抜とは異なる選考方法で審査、評価しています。
-
写真学科
小論文・作文試験では発想力、論理性、鑑賞力及び考察力を審査し、その創造性を評価します。また、面接試験では写真への情熱、写真を学習する適性及び人間性を審査し、評価します。
なお、総合型選抜においては実技試験、プレゼンテーション、小論文試験を実施します。実技試験では観察力、発想力及び対応力を、プレゼンテーションでは自己表現力、伝達能力を、小論文試験では論理性、鑑賞力及び考察力をそれぞれ審査し、その創造性を評価します。また、面接試験では写真への情熱、写真を学習する適性及び人間性を審査し、評価します。 -
映画学科
小論文試験または実技試験(演技コースのみ)を実施します。小論文試験では論理性及び発想力を、実技試験では資質、技術及び表現力をそれぞれ審査し、その創造性を評価します。また、面接試験では映画を学ぶ意欲、適性及び人間性を審査し、評価します。
なお、総合型選抜においては、小論文試験及び面接試験に加え、実技試験、記述試験、ディベートなどのコース別試験を実施して、各コースに応じた能力を審査し、その創造性を評価します。 -
美術学科
実技試験・小論文試験ではこれまでの美術経験、表現力及び発想力を審査し、その 創造性を評価します。また、面接試験では美術学習の適性及び人間性を審査し、評価します。
なお、総合型選抜においては、実技試験または小論文試験及び面接試験を実施して、各コース・専攻に応じた能力や適性を審査し、その創造性を評価します。 -
音楽学科
実技試験ではこれまでの音楽経験及び表現力を、またコースにより併せて実施する音楽に関する小論文試験では論理性及び発想力をそれぞれ審査し、その創造性を評価します。また、面接試験では音楽学習の適性及び人間性を審査し、評価します。
-
文芸学科
想像力と思考力を必要とする出題方法で小論文・作文試験を実施します。小論文試験では論理性及び発想力を、作文試験では語彙力及び表現力をそれぞれ審査し、その創造性を評価します。また、面接試験では志望動機及び適性を審査し、評価します。
-
演劇学科
コースごとに実技試験と面接試験を実施します。実技試験ではこれまでに培ってきた 技術や経験のみならず、表現力と伝達力を、また、面接試験では劇場芸術を学ぶ意欲、適性及び人間性を審査し、評価します。
なお、総合型選抜においては、他の入学者選抜で実施する実技試験・面接試験に加えて、作文試験を実施します。作文試験では課題に対する着眼点と表現力を審査し、その創造性を評価します。 -
放送学科
作文試験では与えられた課題に対する着眼点、構成力及び表現力を審査し、その創造性を評価します。また、面接試験では放送分野を学ぶ上での意欲、適性及び人間性を審査し、評価します。
なお、総合型選抜においては、実技試験、小論文・作文試験及び面接試験を実施します。実技試験では将来アナウンサー及び放送分野で活躍できる者となる適性を、小論文試験では主として時事問題についての自分の考え方をそれぞれ審査します。また、面接試験では将来アナウンサー及び放送分野で活躍できる者となる上で求められる適性、人間性及び将来性を審査し、評価します。 -
デザイン学科
実技試験では観察力、表現力及び発想力を審査し、その創造性を評価します。また、面接試験ではデザイン学習の適性及び人間性を審査し、評価します。
なお、総合型選抜においては、小論文試験、実技試験、プレゼンテーション及び面接試験を実施します。小論文試験では論理性及び思考力を、実技試験では観察力、表現力及び発想力を、プレゼンテーションでは自己表現力及び伝達力をそれぞれ審査し、その創造性を評価します。また、面接試験ではデザインへの情熱、デザインを学習する適性及び人間性を審査し、評価します。
施行日 平成30年4月1日
更新 令和2年5月24日